回文短歌


去る闇に肩を濡らして泥濘ね 出でて知らぬを鷹に見やるさ
(さるやみにかたをぬらしてでいねいね
いでてしらぬをたかにみやるさ)

二つ果て息根の引き裂くは閏 白砂、忌避の音聞いては伝ふ
(ふたつはていきねのひきさくはうるう
はくさきひのねきいてはつたふ)

夏雪とそう帰途の書く湯木捨てて過ぎゆく彼の時、嘘と消ゆ綱
(なつゆきとそうきとのかくゆぎすてて
すぎゆくかのときうそときゆつな)

TV沿い行くよトロイメライ、ただ平ら迷路とよく言いそびれて
(てれびぞいいくよとろいめらい ただ
たいらめいろとよくいいそびれて)

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